この話は夢野久作の短編のなかでもそう有名なほうではないと思う。ところがこれは、悪魔のような美少女がブルドックみたいな成金と身長2mの童貞インド人と骸骨みたいに痩せこけた共産党員に惚れられていて、それでいて誰のものにもならずに神戸海岸通のレストランでひとり高笑いをする……という最高の短編なんである。
夢野久作
文学
「ココナットの実」夢野久作
文化
「創作人物の名前について」夢野久作
小説を書こう、物語をつくってみようとしたときに、最初に困るのは登場人物の名前をどのように決めるかということだろう。ぼくも小説みたいなのを書いてみたことはあるが、小説を書き出さないうち、名前を決める段階でウンウン悩んでいることは多かった。
文学
「ドグラ・マグラ」夢野久作
はじめにことわるまでもないが、この文章はドグラ・マグラの完全な解説を意図したものではなく、むしろ読者に対する案内を意図したものである。