Days of Cosmic Whale
文化
フレイザー卿の「金枝篇」は、神話・呪術・宗教をめぐる壮大な書物である。そして、この本のどこがいけないかというと、あまりにもカッコよすぎるところだ。正確な研究書というのは往々にして泥臭く、深い滋味はあるけれどもあからさまなカッコよさはない。その点、金枝篇は「本からできた本」「安楽椅子の人類学」というそしりを免れえない。